イラクで銃撃されたイタリア人記者は暗殺されかかったのか

http://blog.melma.com/00126388/20050306134443

●TUPチームメイトの萩谷良さんが、欧州の報道と自身の推論にもとづき、解放後バグダッド空港に向かったイタリア人女性記者スグレナさん一行に対する米軍の「誤射」報道に疑問を呈しています。

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hagitaniです。
 イタリアのジュリエッタ・スグレナ記者と情報局員ニコラ・カリパリ氏の死傷事件に関し、今朝お送りしたメールの中で、1箇所、重要な事実関係を間違えていた箇所があるため、お詫びし、訂正します。

<<スグレナさんを迎えに行って、同じ車に乗ってきたピエル・スコラーリさんは、事件現場はバグダード空港からわずか700メートルのところだった、ということは、それまで、たくさんの米軍とイラク当局の検問をパスしてきたということだ、と明言しています。>>

 この「同じ車に乗ってきた」というのは「バグダードからの帰国の機に同乗した」の間違いで、スコラーリ氏は米軍の射撃の現場にはいませんでした。これは、私が記事を読み違えたものです。

 スコラーリ氏は、スグレナさんから、帰途の機内でかなり詳しい話を聞いたと思われますから、その発言は情報として重要だと思います。それを、情報提供者を明示して報道するということをしない(ほかの事件ではプライバシーや個人の生活を破壊しても報じるのに)日本の新聞の行き方は、やはり問題だと思います。

 ただ、上記のようなわけで、「故意の射殺」と断言できるという判断は私の勇み足です。

 重要な点で情報の誤読をしていたことは、たいへん恥ずかしいことであり、信頼して転送等して下さった方には大変ご迷惑をおかけしてしまったと思います。謹んでお詫びします。

 イタリアの情報局は、この事件は「米軍の逸脱行為であり、計画的、組織的なものではない」という見解を明らかにしたと伝えられますが、その根拠や背景は不明です。

 誤射説にもうなずけない点が多いことは明らかですから、今後慎重な検討をしていきたいと思います。

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イラクで拘束されていたイタリア紙「イル・マニフェスト」の記者が解放されましたが、この人を引き取ってきた車を米軍が射撃。同乗していたイタリア政府諜報部の人間が殺され、記者も負傷したことは、日本でも、一応、報道されています。

 同紙編集長はtvで、こんなことだけは起きてはならなかった、この事態はイラクで行なわれていることすべてがいかに無意味で狂ったことかを証明している、彼女はあやうくアメリカに殺されるところだった、と涙を押さえながら糾弾。

 共同通信は、この事件を「誤射」と報じ、編集長が「解放のために一番活躍してきた人が殺された。残酷な運命のいたずらだ」と言ったなどと書いていますが、こんな下手くそなTVドラマか歌謡曲のようなことばを抜き出した愚劣な記事はフランスにはありません。ああ、「にっぽん」はかく作られる!!

 あのベルルスコーニですら、イタリア駐在米大使を呼んで事情を聞き、ブッシュも陳謝して、徹底的実情究明を約束したといいますが、信用はもちろんできません。

 ヤフーの情報を検索したところでは、日本のマスコミはみな「誤射」で一貫していますが、フランスやスイスやイタリアのマスコミは、スグレナさんたちは誤射されたのではないの論調であふれかえっています。
 
 以下、主にTF1の記事によれば・・・
 
 ジュリアーナ・スグレナ記者は、撃たれた場所には検問所はなかった、といっています。(イタリアの記事の見出しです。イタリア語はよく知りませんが、 Non era un check pointというくらいの簡単なことはわかります「あれは検問所じゃありませんでした」という意味です)

 スグレナさんの車が射撃を浴びせられているのを、ほかでもないベルルスコーニ首相官邸が、情報部員の携帯電話を通じてずっと聞いており、米軍はその携帯を取り上げて通話を切った、というスコラーリさんの証言は重大です。これでは、いくら対米追従のベルルスコーニでも、とぼけてはいられないのでしょう。

 スグレナさんに付き添っていたイタリア政府情報部のカリパリさんはスグレナさんの上に被さって、盾になって死んだと報じられています。スグレナさんは、それでもなお、左肺と肩に負傷(鎖骨骨折)したのです。
 スグレナさんが、弾丸の雨あられで大変だったと言っているのも、このことと符号するのではないでしょうか。

 日本では、車が検問所で止まらずに通ろうとしたので射撃したと報道されていますが、それにしては、とっさによく、左胸に命中したものです。

 検問所の兵士は、最初に腕を振って警告、ついでライトを点滅、それから威嚇射撃をしたのだと言っているそうですが、これ自体が信じがたいことです。
 もし、かりに、そういう警告を受けたとしたら、スグレナさんを乗せた車が止まらなかったなんて、考えられないではありませんか。これは、あきらかに、米軍の厚顔無恥な嘘です。

 誤射ではない・・・そうです。2003年暮れに殺された日本の二人の外交官、奥克彦さんと井ノ上正盛さんも、米軍による故意の殺害と見るべき、あまりに多くの理由がありました。

 また同じことの繰り返しでしょうか。
 あの事件をうやむやにした日本のマスコミは、スグレナさんの事件も、でたらめな情報で終わらせるつもりでしょうか? 

 つい先刻までは、あるいは、アメリカ軍の規律もそこまで乱れ切ったのかな、とも思っていましたが、やはり、これも奥、井ノ上殺害事件と同じと見るほうがいいようです。
 イタリアでは、ブッシュが電話でベルルスコーニに対して行なった釈明にチャンピ大統領は納得せず、街頭では大衆が、イラクに出兵した軍隊を撤退させろと、ベルルスコーニ内閣糾弾のデモを盛り上げています。
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この件に関する他のリンク。

★ズグレーナ記者への米軍の襲撃の報道に関してNHKに抗議電話を!(掲示板阿修羅投稿)


★イタリア人記者・諜報員殺傷に対するスペイン・マスコミの反応ぶりと、膨らむ疑問(掲示板阿修羅投稿)



★「米軍の射撃には正当性がない」とジュリアナ・スグレーナ(ベルギー『ティスカリ・ニュース』フランス版(掲示板阿修羅投稿)

★「アメリカは開放交渉を望んでいなかった」 ズグレーナさん(レプッブリカ紙・掲示板阿修羅投稿)
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by pace2005 | 2005-03-07 15:28 | イラク情勢
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